税理士川端雅彦コラム

KAWABATA MASAHIKO COLUMN

VOL62 がんばれ堀江もん!2

先月の21日にコラム「がんばれ堀江もん」を書いた翌々日の23日に、ニッポン放送がフジテレビに新株予約権を発行するという対抗手段に打って出ました。
ここにきてはじめて、ライブドアかフジテレビか、どちらがニッポン放送の企業価値を上げることができるかという、前回指摘した議論が起きつつあります。
それは、それで良いことですが、その議論の前に、今回の日本放送の「新株予約権の発行」「反則」だと思います。
それは株主の利益を著しく損ねるからです。
例をとって説明しましょう。
例えば、時価10億円の会社があったとします。
話を単純化するために、堀さんとフジさんの2人の株主が100株づつ株式を所有していたとします。
そうすると、1人100株で5億円分、所有していることになります。
そこに、フジさんに新株予約権を100株分分け与えたとします。
権利の行使価格は2億円として、フジさんが権利を行使して、株式を所有したとします。
そうすると、この会社の時価は10億円+2億円=12億円。
株式の総数は300株ですから、100株当たりに換算すると12億円÷300=4億円となります。
増資後の株主の構成は、堀さん100株、フジさん200株ですから、堀さん分4億円 フジさん分8億円となります。
つまり、堀さんの株式の価値は、自分が「コントロール」できないところで、5億−4億=1億円下がった。わけです
つまり、この1億円はフジさんが「ネコババ」したわけです。
現在のニッポン放送は、これはネコババではなく、新株をフジテレビに付与することで時価=企業価値があがるのだ!と主張しているわけです。
今までできなかったことが、いまさらできると主張するのもおかしな話です。加えて、それをどうやって証明するのでしょうか?
だから、これはライブドアに乗っ取られるかもしれないから、後になって「ルール変更!!」と言ってるのに等しいのです。
将棋をしていて「詰んだ!」と思っていたら、突然「ルールをチェスに変更します!」と言われたようなもんです。
もし、これがまかりとおったら、日本の株式市場は、裁量でいくらでもルールが変わるマーケットになってしまいます。
株式市場は、厳密にフリー、フェアーであり、グローバルに運営されなければならないところです。
それを、自己否定しては、世界からお金を呼び込むことができません。たちまち、世界のマネーが逃げていってしまうことでしょう。
大阪証券取引所の社長さんは、ライブドアのことを聞かれて、「イリーガルではないが、フェアーではない。」と語り、フジサンケイグループについては「司法の判断に任せる」と語ったそうです。
この人は、フェアーの意味がわかってないか、わかってるとしたら「いじめ」である。
フジサンケイグループについては「アンフェアーだ。イリーガルかどうかは、司法の判断に任せる。」と言及すべきなのではないだろうか!
司法の判断が、フェアーであることを望むばかりである。

京都・大阪の税理士ならアイネックス税理士法人

2005/03/03

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