税務情報ヘッドライン

INFORMATION HEADLINE

つなぎ法案で改正案はどうなる?

 平成23331日に適用期限を迎える税制措置の適用期限を平成23630日まで延長する,いわゆる「つなぎ法案」が衆議院に提出されました。

この「つなぎ法案」により、現行措置法等で適用期限が平成23331日となっている特例は,平成23630日まで3ヶ月間延長されます。


1.つなぎ法案の対象になる事項・ならない事項

現在,衆議院で審議中の所得税法等の一部を改正する法律案の「第20条 租税特別措置法の一部改正」で改正を予定している特例には,次のような類型があります。






? 期限延長を予定している特例
? 見直し(縮減・拡充)のうえ,期限延長を予定している特例
? 適用期限の到来で廃止する予定の特例
? 適用期限は到来していないが見直しを予定している特例
? 恒久的に措置されている特例の見直し
? 41日施行を予定している新設の特例


これらのうち,「つなぎ法案」では,???について,平成23331日とされている部分を
平成23630日に改正する「期限延長」だけが行われます。

また?については,適用期限は未到来ですが,現行規定が部分的に延長されます。

2.つなぎ法案の対象になる事項の具体例

◆上記?・・・単純に期限延長だけを行うとしているものです。
【具体例】
 ・印紙税や登録免許税の特例
 ・所得税や法人税などに関する退職年金等積立金の法人税の課税停止措置 など

◆上記?・・・年度改正では特例の内容を見直した上で適用期限を延長すると
していますが,つなぎ法案の方は期限だけを改正するものです。

  【具体例】
  ・中小企業者の法人税の軽減税率の特例(22%→18%)
   ⇒平成23630日までの間に終了する事業年度で適用されます。

◆上記?・・・平成23331日で自動的に廃止となるもので、
3ヶ月間だけ適用期限が伸びます。

 【具体例】
 ・試験研究を行った場合の税額控除の上乗せ措置(20%→30%)
  ⇒平成23630日までに開始する事業年度で適用できます。 

◆上記?・・・適用期限は未到来ですが,つなぎ法案では現行規定が
部分的に延長されます。
 【具体例】
  ・環境関連投資促進税制に改組される予定のエネ革税制
   ⇒即時償却制度の部分だけ3ヶ月延長し、平成23630日までに
    得した対象資産に適用できます。

3.不動産取得税,固定資産税の特例も3ヶ月延長

地方税もつなぎ法案よって,不動産取得税や固定資産税に設けられている
非課税措置や課税標準の特例措置が3ヶ月間延長されます。


不動産取得税は,平成23年度の地方税法の一部改正案によって,特例の新設,延長,
縮減・延長,廃止が予定されていますが,期限延長だけが行われます。


地方税法附則に規定されている不動産取得税の税負担軽減措置は,平成23331
までの取得分について適用するとされていた措置の期限が,平成23630日となります。


 4."つなぎ法案"の留意点

措置法の年度改正では,既存の制度については,特例内容の縮減や拡充,
適用期限の延長が行われます。
しかし,今回のつなぎ法案では,そのうちの適用期限だけが単純に改正されることになります。
そのため,自動的に廃止となる予定だった特例も延長されますので,注意が必要です。



会社設立をお考えの方はこちら

医療経営のご相談はこちら

確定申告のご相談はこちら

京都・大阪の税理士ならアイネックス税理士法人

2011/04/13

  • その他

税務情報ヘッドライン(一覧)へ戻る

まずは私たちと、ご飯でもどうですか?
私たちと一緒に働いてくれる方募集中

会社情報

ABOUT US

0120-129-353

受付時間:9:30~17:00(月~金)

Fお問い合わせ

〒600-8411
京都市下京区烏丸通四条下る水銀屋町620 COCON烏丸5F
対応地域:京都、滋賀、大阪、兵庫、奈良

xアクセス

地図

ACCESS MAP

page top