歌川国芳展に行ってきました!
先日、京都市京セラ美術館で開催されている「浮世絵スーパークリエイター 歌川国芳展」に行ってきました。
実は、以前からずっと行きたいと思っていた展覧会のひとつ。
念願かなって、ようやく足を運ぶことができました。
歌川国芳といえば、武者絵やユーモアたっぷりの作品、そして「大の猫好き」として知られる江戸時代の浮世絵師です。今回の展覧会では約200点の作品が展示されており、実際にたくさんの作品を間近で見ることができました。
特に印象に残ったのが、着物の柄や髪の毛などの細かな描写と、鮮やかな色使いです。
この「野晒伍助」の作品がお気に入りです。どくろのように見える着物の柄は、実は猫でできています。
↑この絵は、現在の漫画にも通じる画法だそうです。リアルな炎はちょっと漫画っぽいですよね。
「こんなに細かいところまで描いているの?」と思うような模様が随所にあり、思わず近づいてじっくり見てしまいました。
当時の江戸の人々にとって、浮世絵は今でいう雑誌やエンターテインメントのような存在だったそうです。国芳は、世の中の流行や人々の興味を敏感にとらえ、ユーモアや風刺を交えながら作品を生み出していました。まさに当時の「流行の発信者」「ファッションリーダー」のような存在だったのかもしれません。
そして、今回展示を見ていてもう一つ興味深かったのが、一枚の浮世絵が国芳一人の力だけで完成したものではないということです。
浮世絵は、絵師が描いた下絵をもとに、彫師が版木を彫り、摺師が紙に色を重ねていくという、いわば職人たちの共同作業によって作られていました。
国芳の頭の中にあったアイデアや細かな表現を、実際の一枚の版画として世の中に届けるためには、国芳の周りにいる職人たちの技術が欠かせません。
「国芳の作品」と一言で言っても、そこには本人の才能だけではなく、周囲の人たちや、好きなもの、日々の暮らしなど、さまざまなものが影響していたのだと思うと、作品の見え方も少し変わってきます。
今回の展覧会を見ながら、ふと私たちの仕事にも似ているな、と感じました。
私たちの仕事も、一人だけですべてが完結するものではありません。
お客様から資料をいただき、担当者が内容を確認し、必要に応じて他の担当者や税理士と相談しながら、一つの申告書や提案書を作り上げていきます。
一見すると「税理士が作ったもの」に見える成果物でも、その裏側には、資料を整理する人、数字を確認する人、細かな間違いがないかチェックする人、専門的な部分を支える人など、さまざまな人の力があります。
そして、仕事をしていると、自分一人では思いつかなかった考えを、お客様や同僚との会話から得ることもあります。
国芳にとっての「彫師・摺師・弟子・家族・猫」が作品に影響を与えたように、私たちも、周りの人との関わりの中で仕事を作り上げているのかもしれません。
そう考えると、普段何気なく一緒に仕事をしている人たちの存在も、少し違って見えてきます。
今回の歌川国芳展では、迫力のある武者絵や、思わず笑ってしまうようなユーモラスな作品はもちろん、細かな着物の柄や色使いなど、実物だからこそ分かる魅力をたくさん感じることができ、浮世絵をより身近に感じることができました。
芸術鑑賞のつもりで出かけたのですが、思いがけず仕事についても考えるきっかけになった、楽しい一日でした。
国芳のユーモアあふれる作品や、細部までこだわった美しい版画を楽しみながら、「この一枚ができるまでに、どんな人たちが関わったのだろう?」と想像してみるのもおすすめです。
プロ Y.N
2026/09/11
- スタッフの雑談




この「野晒伍助」の作品がお気に入りです。どくろのように見える着物の柄は、実は猫でできています。





