保険会社から株式を割り当てられたら・・・ 【その他】

2010年04月20日更新

  保険会社から株式を割り当てられたら・・・
~ 株式の評価額によっては、申告が必要!? ~


保険を契約していると、保険会社から株式の割当てを受けることがあります。

今年に入ってからも、大手生命保険会社が相互会社⇒株式会社へ組織変更をし、

保険契約者に株式を割り当てました。

また、この株式は組織変更と同時に上場されました。

今回は、このような場合の課税関係についてご紹介します。


課税関係はどうなるの?

株式を受取ったのが、法人か、個人かによって課税関係が下記のように異なります。

① 法人の場合

  益金の額に算入されます。

② 個人の場合

  一時所得に該当します。


申告は必ず必要なの?

① 法人の場合

  益金として申告が必要です。

② 個人の場合

  金額によって取り扱いが下記のように異なります。

(1)受取った株式の評価額と、他の一時所得との合計額が50万円以下の場合

  申告の必要はありません。

(2)受取った株式の評価額と、他の一時所得との合計額が50万円を超える場合

  申告が必要です。 50万円を超えた額の、2分の1の金額が総合課税の対象となります。


株式の評価額はいくらになるの?

割り当てられた株式の金額は、以下のように評価します。

① 株式として交付された場合

  上場時の「売出価格」で評価します。

② 金銭として交付された場合

(※割り当てが1株に満たない時などは、株式が強制売却され、金銭で交付されます。)

  「実際に交付された金銭の額」で評価します。


株式の評価額の計算方法は?

例1) 売出価格20万円、割り当て株数10株の場合

     20万円×10株=200万円

     200万円-50万円=150万円

     150万円÷2=75万円

   ∴ 50万円以上なので申告が必要です。 75万円が総合課税の対象となります。


例2) 売出価格20万円、割り当て株数0.5株(端株)、

    端株のため強制売却され金銭で交付された場合(売却手数料等は2千円とする)

      20万円-手数料等2千円=19万8千円

      19万8千円×0.5株=9万9千円 

  ∴  50万円以下なので、他の一時所得がなければ申告の必要はありません。



次回は、「定期金評価の見直し」についてご紹介します。



納税者にメリットあり!書面添付制度【その他】

2009年12月10日更新

書面添付制度とは・・・

◆書面添付制度の内容


 法律に定められている制度で、企業が税務申告書を税務署へ提出する際に、その内容が正しいことを税理士が確認する書類(税理士が計算し、整理し、又は相談に応じた事項を記載した書面)を添付する制度です。

 ⇒ 「書面添付」とは、簡単に言うと「税理士が会社の決算の内容を説明した文章(=書面を、決算書につけて(=添付)税務署に提出すること」です。

 ※ ただし、次のような事務所は書面添付をすることができませんので、ご注意ください。
    ・売上の繰延や除外、架空経費の計上、個人的な経費の混入、粉飾決算を行っている
    ・会計資料の保管状況が悪い、記帳状況を改善する必要がある  等

◆書面添付制度の目的

 書面添付制度の目的は、申告書の信頼性を高め、調査を簡略・省略することにより、税務行政を円滑化し納税者の精神的負担を緩和することです。

◆書面添付の主なメリット


 ①調査期間の短縮や、現地調査が省略される可能性があります
 
 書面添付がある決算書を提出した会社には、税務調査(事前通知調査)の前に、「税理士が会社の決算内容について説明する機会(=意見聴取)」が与えられます(場合により、通常調査になるケースがあります)。この説明により税務署の疑問がある程度解決された場合は、調査期間の短縮や、現地調査が省略されることがあります。

 ②第三者に対する申告書の信頼性がアップします
 
 税務署・・・・・正しい申告は税務署からの高い信頼を獲得します。
 金融機関・・・経営内容の適正開示は融資担当者からの信頼を獲得します。
 取引先・・・・・健全な経営内容は取引先の安全性確保と信用供与に不可欠です。



中小企業必読!! ~資金繰り悪化の対応策~【その他】

2009年04月22日更新

今回は、突然の資金繰りの悪化に対応すべき方法として
『役員からの借入れ』について紹介します。
 

Ⅰ 借入金の特徴


(1)借入金のメリット
 ①増資に伴う登記の手数料である収入印紙代が発生しません。
 ②資本金が変わることがないため税金の金額や取扱いが大きく変わることがありません。

(2)借入金のデメリット
  ①自己資本比率が低下してしまいます。

Ⅱ 役員からの借入れをする際の決定すべき事項

①借入金額 ②借入日 ③返済方法 ④借入利率 ⑤利息の支払方法

※④について
  借入利率については0%を推奨します。

 0%を推奨する理由
  ①高い利率を設定すると役員給与と認定される可能性があります。
   (原則、一般の金融機関の借入利率であれば問題ありません。)
  ②利率を0%とし、借入時及び返済時は銀行口座を通じて入金、支払を行えば、
    契約書を作成しなくていいので収入印紙代を節約することができます。

Ⅲ 借入金の残高についての注意点

  役員からの借入金があり、借り入れた役員が死亡すると・・・・・・・・
   ①死亡した役員に多額の相続税が発生する可能性があります。
   ②債務免除益が計上されます(相続税回避のため借入金を放棄した場合)。

 借入金の返済を放棄すると税務上、債務免除益が計上され課税所得が増加しますので
 税務上の繰越欠損金や当事業年度の課税所得の金額を考慮した上で借入金を放棄する
 必要があります。



H21年度税制改正 Part3【その他】

2009年01月16日更新

平成21年度税制改正の最終回となりました。
今回は「中小企業対策税制」「自動車税制」「事業承継税制」についてご紹介します。

1 中小法人等に対する法人税率の引き下げ


 平成21年4月1日から平成23年3月31日に終了する各事業年度において、中小法人等に対する法人税率が軽減されます。
 
 (例)所得金額を800万円とした場合
        22%・・・1,760,000 (現  行)
      △ 18%・・・1,440,000 (改正後)  
               320,000 円が減税となります。

2 中小法人等の欠損金の繰戻し還付制度

 平成21年2月1日以後に終了する各事業年度において生じた青色申告書による欠損金を前期に納めた法人税に繰戻して還付請求することができます。

 現  行・・・設立後5年以内の中小企業者等に適用されています。
 改正後・・・すべての中小企業者等に適用されます。

 ※中小法人等とは資本金の額若しくは出資金の額が1億円以下であるもの、その他一定のものをいいます。

(計算方法の具体例)
  欠損事業年度(当期)の欠損金額 100万円

  還付事業年度(前期)の所得金額 500万円、法人税額150万円

  還付金額=150万円×100万円/500万円=30万円


3 自動車税制


 排出ガス及び燃費性能に優れた環境にやさしい自動車に対して税制が改正されました。
一定の要件を満たす自動車なら、新車車検時に自動車重量税(国税)、購入時には自動取得税(地方税)が減免されます。

 対象自動車・・・電気自動車・ハイブリッド自動車・天然ガス自動車など排出ガスの少ない自動車

 ※自動車重量税は平成21年4月1日から平成24年4月30日まで、自動車取得税は平成24年3月31日までです。

4 事業承継税制


(1)取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度の創設
 経営承継相続人が、認定中小企業者の株式を相続により取得し、その会社を経営していく場合には、相続により取得した議決権株式等の課税価格の80%に対応する相続税の納税が猶予・免除されます。

 ※「経営承継相続人」とは、「認定中小企業者」の代表者であった者の後継者をいいます。

 ※「認定中小企業者」とは、経営承継円滑化法に基づいて経済産業大臣の認定を受ける一定の非上場会社をいいます。


(2)取引相場のない株式等にかかる贈与税の納税猶予制度の創設
 さらに、生前贈与を促進するため、贈与税の納税猶予制度も創設されました。認定中小企業者の代表者であった者の後継者として経済産業大臣の確認を受けた者が、その代表者であった者から贈与によりその保有株式等の全部を取得し、その会社を経営していく場合には、その猶予対象株式等の贈与にかかる贈与税の全額の納税が猶予されます。


 ※下記の記事もご参照ください。
   
  経営承継円滑化法がついに施行!



H21年度税制改正 Part1【その他】

2008年12月10日更新

  11月11日より税制調査会で平成21年度税制改正の検討が開始されました。

 又 これに先立って政府・与党の取りまとめた生活対策が発表されており、

 その動向が注目されています。

 以下、主な論点をまとめてみました。

   相続税の課税制度改正

  現行の法定相続分課税方式から遺産取得課税方式への変更により、

 水平的公平が 実現されるのかが注目点でしたが、自民党税制調査会は

 上記改革を見送る方針を固めたもよう。

   事業承継の円滑化を図るための税制措置(リンク11/11)

  非上場株式等の相続税の軽減措置(現行10%)の減額措置が80%の

 納税猶予に。 さらに一定の場合には、税金そのものが免除に!

   中小企業の軽減税率さらに引き下げ

 現行22%(本則30%)の法人税率が 18%に引き下げ!

   欠損金の繰り戻し還付 中小企業限定で解除

 前期黒字で納めた税金が、当期赤字なら戻ってくるかも?

   投資家に朗報 軽減税率の3年延長 

  20年12月末に期限を迎える上場株式等の配当所得と譲渡所得の

 軽減税率10%(本則 20%)が3年間延長されることにより 

 投資家に救いの手が?

   住宅ローン減税の延長 拡充

  現行の借入限度額2,000万円、最大控除額160万円から

 借入限度額3,000万円超、最大控除額600万円に!

 借入金だけでなく、支払った金額対象の投資型減税の導入も    

   不動産取得税 軽減税率の3年延長

  現行3%(本則4%)の税率が3年延長に!

   生活支援定額給付金

 こちらをどうぞ!(リンク11/20分)
  

以上の平成21年度の税制改正の内容については 今後順次解説していきます!