事業承継税制の見直しに合わせ、相続税の課税方式も変更に【相続・贈与税】

2008年04月14日更新

以前「非上場株式の相続税評価額が80%減に!?」、また、前回の「自社株
について事業承継が支援される! 」
において、中小企業の事業承継を円滑に
するための法案が検討されていることをご紹介いたしました。

一方、その事業承継税制の見直しにあわせて、相続税の課税方式についても、
現行の『法定相続分課税方式』から『遺産取得課税方式』に改定することが
検討がされております。


法定相続分課税方式

現行の法定相続分課税方式とは、相続税の課税価格から基礎控除分を差し
引いた残額を法定相続割合で按分し、それぞれの額に相続税率を乗じて相続
税総額を算出した後、その総額を相続人の実際の相続割合で按分して個々の
負担税額を決定するもの、をいいます。

これは、遺産分割のやり方に関わらず、相続税総額は変わらない特徴を持ち
ます。


遺産取得課税方式

これに対し遺産取得課税方式は、相続人が実際に取得した遺産額に応じて
課税を行うもの、といいます。


事業承継税制との関連は

21年度の税制改正において創設される「取引相場のない株式等に係る相続税
の納税猶予制度」では、一定の非上場中小企業の株式等について、80%の減
額措置が導入されます。

これは以前ご紹介したとおり、相続に係る非上場の株式等の相続税評価額を
80%軽減するというものです。

よって、現行の相続税総額を算出してから按分する「法定相続分課税方式」で
は、事業の後継者以外の相続人も税負担の軽減を受けることが可能となって
しまいます。

そのため、相続税の課税方式を「遺産取得方式」に見直すことによって、株式
等を承継する相続人のみが税負担の軽減を受けることができるよう、対応する
のです。